SDGs教育とは何?学校でできるSDGs達成に向けた取り組みの事例まとめ。

地球儀を持つ手

「SDGsとは何?」
「SDGs達成のための教育とは?」
「学校におけるSDGs教育とは?」
「学校でできるSDGs達成に向けた取り組みの事例について知りたい。」

本記事では、SDGsとは何であるのかや、SDGs達成のための教育、学校におけるSDGs教育、学校でできるSDGs達成に向けた取り組みの事例について解説します。

近年、「SDGs」や「持続可能性」という言葉を耳にする機会が増え、実際に教育現場でも取り入れられることが多くなりました。今回は、SDGsとは実際に何を指すのか、学校ではどのような教育を目指しているのかについてご説明します。

目次

SDGsとは何?

外国の子供達が教室で座っている

近年、世界では貧困や地球温暖化など、さまざまな問題が起こっています。

この危機感から、2015年に「持続可能な開発目標(SDGs)」が策定されました。こちらは、2030年までに世界各国が国際協力して達成を目指す目標で、貧困やジェンダー、教育などに関する17のゴールと169のターゲット(小さなゴール)から構成されています。

これらの目標を達成するために、学校でもSDGsに関する教育が広がっています。

SDGs達成のための教育とは?

手をあげて横に並んでいる子供たち

SDGs達成のための教育は、「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development、略称ESD)」と呼ばれています。持続可能な開発のための教育とは、次の様に説明されています。

現代社会が抱える様々な地球規模の課題を自分自身の問題として捉えて、自ら考え、行動する力を育み、価値観や行動様式の変革をもたらすことで、持続可能な社会の担い手を育む教育。持続可能な開発の視点から、国際理解、環境、文化多様性、人権、平和などの個々の分野を統合する学際的な教育。

学校におけるSDGs教育とは?

男女の子ども三人

それでは、実際に学校ではどのようなSDGs教育が行われているのでしょうか?授業や学校行事で実施されている、SDGs教育の例をいくつかご紹介します。

SDGs教育の理念

まず、SDGs教育の理念は、「6つの視点」と「7つの能力・態度」という形で定義されています。

6つの視点

  1. 多様性(いろいろある)
  2. 相互性(関わりあっている)
  3. 有限性(限りがある)
  4. 公平性(一人一人大切に)
  5. 連携性(力合わせて)
  6. 責任制(責任を持って)

7つの能力・態度

  1. 批判的に考える力
  2. 未来像を予測して計画を立てる力
  3. 多面的・総合的に考える力
  4. コミュニケーションを行う力
  5. 他者と協力する力
  6. つながりを尊重する態度
  7. 進んで参加する態度

これらの原則は、持続可能な社会の実現に向けた課題の特定と、解決に必要な能力や姿勢を定義したものです。今後、学校ではこれらの原則を体系的に取り組むことが期待されており、各校でSDGsを教えるための工夫が始まっています。

教科横断的なSDGs教育

大地に1本の木

SDGs教育の代表例として、江東区立八名川小学校の教育事例を紹介します。

江東区立八名川小学校では、従来の教科中心の教育ではなく、全教科のカリキュラムにSDGsを組み込んだ教科横断型の教育を導入しています。

総合的な学習の時間でSDGsについて学び、その後、総合的な学習の時間や図画工作、特別活動でSDGsを意識した活動を行うことで、子どもたちは自ら考え、主体的に行動する力を身に付けています。

1月と2月に行われる八名川まつりに参加して、SDGsに関する取り組みを振り返って発表するなど、アウトプットの機会があるのも特徴です。SDGs教育であると同時に、教科で学んだことを総合的に活用する力を高める教育としても注目されています。

学校行事への取り入れ

文化祭などの学校行事での活動にも、テーマとしてSDGsが取り入れられています。

例えば、成蹊中学・高等学校の文化祭の事例では、有志団体がアザニア・セカンダリー・スクールの生徒達とビデオ通話をして、絵での交流を行う「アートマイルプロジェクト」、校内に呼び掛けて集められた文房具を贈呈する「鉛筆贈ろうプロジェクト」を実施したり、実践的な企画が行われました。

こちらの様な国際交流は、地域や企業、国際機関や世界とつながる貴重な機会であり、生徒の経験や成長にもつながります。

学校でできるSDGs達成に向けた取り組みの事例

地球儀に子供の形の切り絵

北九州市 「第1回 高校生SDGs選手権大会」

北九州市では、高校生によるSDGs選手権大会を開催する予定でした。残念ながら、新型コロナウイルスの影響により開催は見送られましたが、代わりにプレゼンテーションを動画で公開しています。各校がテーマを決めてプレゼンテーションを行っています。

読売新聞教育ネットワーク

読売新聞教育ネットワークでは、SDGsの活動に取り組む学校を応援する「SDGs@スクール チャレンジ校」を実施しています。

参加校の取り組みは、読売新聞で毎月「SDGs@スクール」として紹介されて、さらに、教育ネットワークのウェブサイトでも紹介されています。

まとめ

大勢のアフリカの子供たち

SDGsとは何であるのかや、SDGs達成のための教育、学校におけるSDGs教育、学校でできるSDGs達成に向けた取り組みの事例について解説しました。

新学習指導要領では、次世代のSDGsリーダーを育むため、持続可能な開発のための教育(ESD)の推進が盛り込まれるなど、SDGs教育への関心が急速に高まっています。

「SDGs教育」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、子どもたちが楽しみながら体験することで、世界の課題をより身近に感じることができます。

「もっと知りたい」、「自分には何ができるだろう?」と考えるきっかけになるかもしれません。

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